ウルトラマンレオ第21話『見よ!ウルトラ怪奇シリーズ 北の果てに女神を見た!』の感想

ウルトラマンレオ DVD VOL.6

見よ!ウルトラ怪奇シリーズの最終話。
見よって言っているが、子供達のウルトラマンレオ離れは深刻だった。
北海道シリーズでもあったのだが、当時見ていた子供が、わー北海道だ、見ようってことにはならなかったよな。

第21話『見よ! ウルトラ怪奇シリーズ 北の果てに女神を見た!』

聖火台の前に佇んでいる一人の女性。
聖火台の炎をじっと見つめている。
ナレーションとかでの説明もない。

場面が変わって宇宙船が地球に接近。
ウルトラマンレオに宇宙船が出てきたのは今回が初めてかな。

MAC基地。
前回同様MAC基地には人がいない。いたのは隊長のダン一人きり。ゲンもボーズ星人の回には夏休みをとっていたようだし、時期的に隊員達は夏休みなのか。

ゲンと北海道出身という北山はマッキー2号で北海道に飛ぶ。ようやく出てきたダンとゲン以外のMAC隊員北山だが、今回だけの出番だった。

冒頭に出てきた女性は宇宙船に向かって大きく手を振る。
そこへ、いきなり現れたノースサタン星人が着陸しようとした宇宙船を破壊した。
今度は女性を狙うノースサタン星人。
逃げる女性に向かって口からヤリを吐く。
それを見た北山とゲンはマッキー2号を着陸させ、女性を救う。
人類にとってどちらも敵か味方かはわからないが、やはり女性を救おうとしたのは男の本能なのか。ルパン三世がクラリスを助けた時みたいに。「どっちにつく?」「おんな〜」

北山は、服にヤリが突き刺さった女性を見て「ニケの女神」と言う。
女性は「あなたは、あの時の北山さん」と言う。
どうやら以前どこかで会ったことがあるようだ。

「さぁ、早く逃げるんだ」
「でも」
「後は僕に任せろ」
そう言って北山は銃で攻撃するのだが、右足に針が突き刺さる。
これは情けないな。任せろって言っておいてね。任せられない。

ノースサタンはゲンの銃撃の前に紫の煙を吐いて逃亡した。とっととレオに変身して倒せばいいのにな。銃で追い払えるくらいだから強い奴ではないだろう。

ゲンが女性を見ると目が光った。
「君は、宇宙人」
女性は走って去ってしまう。
ゲンは宇宙人らしく、女性の正体を見破ったのだ。

いきなりゲンを杖で殴るダン。
「何という不手際だ。その女が宇宙人と分かりながら、何故逃がしてしまったんだ」
「しかし、北山さんが重体だったんです」
「言い訳など要らん。何故逃がしてしまったんだ。その宇宙人を逃がしたために、もっと大きな被害が出るかもしれん」
「それは大丈夫です。彼女は被害者です」
「ばか。考えてもみろ。ノースサタンは宇宙人を狙っているんだ。宇宙人がいる限りノースサタンは現れる。その女のいる場所はみんな危険だ。私は、それを心配しているんだ。それを防ぐのが、ゲン、私とお前の役目だ」
「はい」
「いいか、次の被害者が出ないうちに、彼女を探し出すんだ」
女性を逃したことより、ノースサタンを倒してしまえば問題は解決したのではないか。

ダンに女性を探せと命じられるが、「この広い北海道をどうやって探したらいいんだ」と途方にくれるゲン。
そりゃそうだ。だが怪獣探知機があるのだから、何とかなりそうなものだが、何とかならないのだろうか。

北山が何かを知っているのではとゲンは病院に行き北山を見舞う。北山は右足を切断しなければならないかもしれないと言う。
「おおとり。もう、スキーも出来なくなってしまうかもしれん。 その前にたった一つ、五体満足のうちに、俺の頼みを聞いてくれんか」
黙って頷くゲン。
「ありがとう。実はな、会いたい人が、一人いるんだ」
「ニケの女神ですね」
「ああ。俺にとって、まるで夢のような出来事だった。本当にそんな出来事があったのかどうかさえ信じられないような」

「僕はオーロラ国際スキー大会に行くために船に乗っていた」と回想する北山。
船の上で等身大のノースサタン星人に襲われる女性。
さっき出てきたノースサタンとは姿形が別物だ。巨大化するとまったく違う姿に変わるというウルトラマンレオ的な星人だ。

ノースサタン星人の針攻撃を巧みにかわし、追い払う北山。
女性は、救ってくれたお礼にとペンダントをプレゼントする。
「勝利の女神像ですわ。それを持っている人は必ず勝利の栄光に浴すると言われています」
「僕はこれからオーロラ国際スキー大会に行くんです」
「あなたはきっと優勝いたしますわ」
「僕が」
「自信を持って下さい。北山さん」
「えっ、どうして僕の名を?あなた、一体誰なんですか」
「ニケの女神です」
「ニケの女神」
煙と共に女性の姿は消えた。
テレポーテーションしたのだろうか。こんな芸当が出来るのなら、ノースサタン星人に襲われた時もこうやって逃げればよかったのにな。

「夢だと思った。しかし俺の手には、このペンダントがあったんだ。 そして、彼女の予言どおり優勝出来たんだ。俺はどうしても、彼女の正体が知りたい。 例え彼女が、人間でなくてもいいんだ。僕は彼女がここに来てくれたら、この手術が成功するに違いないと信じてるんだ」
「北山さん、彼女の姿を見たのは、聖火台の所でしたね」
「うん」
聖火台にゲンが行くとニケの女神がいる。
あっけなく見つかるものだな。まあ、30分番組だからね。

ゲンを見ると逃げ出す女性。
「逃げないでくれ」
「私の事を宇宙人だと知っているあなたはサタンの仲間ね」
「違う。僕は、ウルトラマンレオだ」
「ウルトラマンレオ」
「そうだ。お願いだから聞いてくれ。北山さんの伝言を持ってきたんだ」
「北山さんの。北山さんは無事なのね」
頷くゲン。
「しかし、二度とスキーを履けなくなるかもしれない。 君を助けようとして、彼は右足を傷つけてしまったんだ。手術の前に会ってやってくれ」
「僕はウルトラマンレオ」と正体を明かしたゲンだが、女性はウルトラマンレオを知っているのだろうか。
ウルトラマンは有名かもしれないが、レオがそれほど有名だとは思えないがな。

ニケの女神は4年ごとに交代で人類の幸福を祝福することになっていた。
宇宙船を破壊された彼女は星に帰れなくなったのだ。
ニケの女神と地球はどういう関係なのだろう。祝福してくれるのはいいが、ニケの女神の国にはそんな義務があるのだろうか。

ゲンはニケの女神を北山の病院へ連れて行く。
「ありがとう」と手を差し出す北山。その手を取るニケの女神。

そんな時ノースサタンが現れた。
「しまった、ノースサタンに彼女の居場所がわかってしまったんだ」
しまったじゃないだろう。

「ゲン、貴様一体何をしたんだ」
「隊長」
「私があれほど言ったのに、彼女が現れる所に怪獣が現れる事は分かってたはずだ」
「しかし僕には、会いたがっている北山さんと、彼女の気持ちを無視する事は出来ません」
「ばかっ」
「彼女は北山さんを助けようと命懸けなんです。僕は、黙って見てられません」
「やめろ。レオにはなるな」
しかし、ゲンはダンを振り払って変身した。
ダンもゲンがレオになるのを止めるのではなく、ノースサタンを倒すべく努力したらどうだろう。レオを助ける為にウルトラ念力を使うとか。

ノースサタンに突進していくレオだが、ノースサタンの口から吐く針をまともに食らう。
猪突猛進というか、何の策もないのだ。

なぜかトドメを刺さずにノースサタンは紫の煙を出して消えていった。
残ったのは針を受けて悶えるレオ。
結構なやられようだが、ゲンに戻ったときにはもう何ともないようだ。

ゲンとダン。
「私の忠告を無視してお前って奴は。いいか、かつて北山があの星人に勝つ事が出来たのには理由があったんだぞ。 彼はスキーの回転競技の優勝者だ。だからあの含み針をかわす事が出来たんだ。サタンを倒すには含み針の攻撃をかわす事だ」

ゲンは含み針攻撃をかわすための訓練を開始。
スキーの回転競技のような訓練をするゲン。
久々の特訓風景。だが1分くらいで終わってしまうし、なくてもいいような特訓だな。

聖火台の前にニケの女神はいた。
「北山さんの事はもういいの。私がここにいる限りサタンの仲間は次々とやってくるわ。 この地球に迷惑をかける事は出来ない。サタンの望みどおり私が死にさえすれば」
やってくるノースサタン星人。覚悟を決めるニケの女神。
その時、ダンがノースサタンを銃撃する。
「やめて下さい。私さえいなければサタンは帰るんです」
「待て、命を無駄にするものではない。我々に任せるんだ」
「いいえ、どうせ私は故郷の星へ帰る事は出来ないんです。同じ事です」
「私を信頼しなさい」
その時、マックカーでゲンがやってきた。
「ゲン、頼むぞ」
「はい」
ゲンは再びウルトラマンレオに変身した。

特訓の成果で針がかわさすレオ。針をかわされて悔しがるノースサタン。
最後はパンチで星人に風穴を開けた。
ノースサタンは回転しながら爆発した。

レオは跪いて手を差し出した。
「あなたの星まで届けると言っている、さぁ、早く」
「ありがとうございます」
ニケの女神はレオの手のひらに乗るとダンに手を振る。
そしてレオはそのまま飛び立っていった。
笑顔のダン。

北山の手術は成功したのか、最後に再びゲンと登場。
だが、この後の話には一切出てこない。
今回だけの出演だった。

(昭和49年8月30日放送)


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